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疲労感

疲労感について

疲労感というと、一般的には肉体労働やスポーツをした後の肉体疲労が連想される方は多いでしょう。しかし、これはこれは「急性の疲労」として、ゆっくりと休息をとり、時間の経過を待つことで回復させられるケースが多いため、あまり問題視するケースは多くありません。予防内科として扱いたいのは、肉体的な疲労だけでなく、脳の疲労が元で「体は疲れていないのに、なんだかだるい」ということが続く、いわゆる「慢性の疲労」です。これには自律神経が深く関係していますが、既存の医療ではあまり自律神経由来の「慢性的な疲労感」に関しては、取り扱われてきていないのが実際です。

 

疲労感を放置するとどうなる?

慢性的な疲労感をそのままにしておくと、理解力や行動力、日常生活の意欲そのものが低下します。そこから更に行動に支障が出たり、寝ても疲れが取れないといった、睡眠で成果が得られないことにも繋がります。すると、ますます疲労が溜まってしまい、悪循環に入ってしまうことがあります。結果、生活習慣の乱れや過食などによる肥満、成人病などに結びついていきます。また、自律神経機能が低下することにより、眼のかすみ、頭痛、肩こり、腰痛といった様々な不定愁訴の温床となります。さらには、免疫が低下することで、人がそれぞれ必ず持ち合わせている病原が発症することもあります。

例えば、過去に水疱瘡にかかったことのある人の場合、そのウィルスを体内に持ち続けます。その結果、加齢し、なおかつ疲れやストレスが過剰にかかった状態となって免疫力が低下することで発症しやすくなるのが帯状疱疹です。

疲労感の悪化の理由の一つとして、本人が「最近なんだか疲れ気味だな」程度にしか感じ取れないケースが多いことが挙げられます。自覚のないままに、いつの間にか疲労感を蓄積し、免疫機能が低下し、症状を発症させてしまうのです。そのため、「最近なんだか疲れが抜けない」という「未病」状態から症状へと転化する段階で、心身のメンテナンスをすることが重要です。

 

疲労感の主な要因

しばらく前まで肉体疲労の正体は「乳酸の蓄積である」と言われてきました。しかし、近年の研究ではその定説は変わり、乳酸自体は筋肉の可動に必要な成分であり、筋肉の炎症を抑える役割がある他、脳においてもエネルギーを作る素となることがわかってきました。では現在はというと、疲労感の元はエネルギーを作るときに生まれる活性酸素が過剰に生産されることによる酸化ストレスが、肉体的な疲労の要因となると指摘されています。予防内科で扱うのは、こうした急性の肉体疲労だけでなく、「なんだかだるい」「寝ても疲れが取れない」といったいわゆる倦怠感、一般には慢性疲労、などと称される症状を指します。しかし、慢性疲労においても、これら活性酸素が大きな影響をもたらしていると考えています。そこで、当院では、それら「慢性的な疲労」の原因を、大きく3つに分けて、

自律神経の不調
・エネルギーの消耗
・活性酸素の蓄積

と考えています。

自律神経の不調とは、多くの場合、交感神経と副交感神経のバランスが乱れている状態を指します。交感神経と副交感神経のバランスが乱れると、普段、意識することのない呼吸や内臓機能、血液や睡眠活動に乱れが起こり、さまざまな症状の原因となります。

エネルギーの消耗は、必要な栄養素が不足していることによる、活動力の低下です。活動するためのエネルギーはカロリーを連想しがちですが、これは主に脂質、糖質を表します。他にあるのが、タンパク質、ビタミン、ミネラルです。中でもビタミンは、体内ではほとんど合成ができず、食物などを通して外部から摂取する他ありません。しかし、現代は食物自体の栄養素が落ちていることに加え、食習慣などが大きく変化し、摂取そのものが難しくなっています。しかも、水溶性ビタミンであるビタミンB群、またはビタミンCは1日に人体に取り込める量が限られており、大量に摂取して蓄積しておく、ということができないため、不足しがちになります。

また、疲労は、活性酸素によって細胞の活動が一時停止した状態であるとも言われます。人間は、呼吸をすることで肺に酸素を取り込みます。その後、血液を通って体の隅々に送り込まれ、エネルギーを作って筋肉を動かします。このエネルギーを作る際に産出されるのが、活性酸素です。活性酸素は本来は病原菌を攻撃する免疫の需要な役割を担うなど、体に良い働きをするものです。呼吸をするだけでも発生するものなので、加齢や自律神経機能の低下などで分解能力が落ちることで、蓄積されていきます。すると、体内に増えすぎることで、細胞を酸化させて老化や動脈硬化を引き起こし、免疫力低下やがんの原因となるのです。これを酸化ストレスといいます。

 

疲労感の対処法

これら症状の本質的な解決は、活性酸素の増えにくい生活を送りながら、抗酸化作用のある食物を摂るとよいでしょう。酸化ストレスの予防には、普段の生活からバランスの取れた食事、適度な運動習慣、十分な睡眠をとり、抗酸化防御機構を良好に保つことが大切です。

そこで、有効なのは、まずは疲労感を回復させて、逆に疲れにくい体を作ることです。しかし、長い時間をかけて作られた習慣や、多忙なライフスタイルなどで「それができれば苦労はない」というのが現実です。私たちは、ここに予防医療の必要性を見ています。つまり、医療によって体の機能を上げ、良い循環を起こすことで、日常の健康習慣を作りやすくするのです。するとあとは身体機能的に良い循環が起きていくので、本人も維持するのが簡単になっていくためです。

例えば、当院では、慢性的な疲労を感じていらっしゃる方に、ビタミンCを血液中に直接投与する抗酸化点滴療法をご案内しています。これはビタミンを血液に直接送り込むことで、1日に摂取できる限界量を超えてビタミンを体内に取り込むことができる優れたアプローチです。また、活性酸素については自律神経の活動の低下も一因となっているため、その回復に効果の高い頭鍼(YNSA)を施術することで、直接的に改善していきます。たとえ効果が一時的であっても、これらを併用し、継続することで、不足したエネルギーを通常よりも遥かに効率的に補え、更に自律神経を整えることができます。その結果、体調を立て直し、自己目免疫や回復力を劇的に早めることができます。

免疫力の回復や向上には非常に有効な点滴療法 が他にもあります。今後はファスティングなども準備するなど、様々なアプローチで根本的な医療を展開しておりますので、本ページの内容に心当たりのある方は、是非とも一度、当院の予防内科をご受診ください。

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